日常の移動や通勤・旅行の中で、ゲーム感覚で楽しみながらマイルを貯めることができるこのサービスは、ANAユーザーだけでなく、マイル初心者にも注目されています。
「どれくらいのマイルが貯まるのか?」「有料会員になるべきなのか?」といった疑問を抱く方も多いのではないでしょうか。
本記事では、このアプリの仕組みや使い勝手などをご紹介するとともに、実際に1ヵ月利用してみた結果とコスパについてお伝えします!
※有料プラン「ANA Pocket Pro」の会員として紹介させていただきます。
ANA Pocketとは
ANA Pocketは、ANAが提供するスマートフォンアプリで、日常的な移動をマイルやポイントに変えることができるサービスです。
このアプリでは、歩行や電車、飛行機といった移動データを収集し、その距離や種類に応じてポイントが付与されます。ポイントの種類は「ANAマイル」や「独自ポイント」などがあり、利用方法に応じて選ぶことが可能です。
また、移動を記録するだけでなく、日々異なるチャレンジが用意され、それを達成すると追加ポイントがもらえる仕組みも魅力のひとつです。
マイルが貯まる仕組み
ANA Pocketでは主に移動ログを活用してポイントが付与されます。アプリを起動しておくだけで、GPSデータをもとに利用者の移動履歴を記録していきます。
そのデータに基づき、移動手段(徒歩、自転車、公共交通機関、飛行機など)や移動距離に応じて独自ポイントが加算されます。
さらに、特定の条件下で発動する「ボーナスチャレンジ」に成功すると、通常より多くのポイントを獲得することも可能です。これらのポイントは、ANAマイルへ交換するなど具体的な利益をもたらすため、日常の移動が資産形成に繋がる仕組みとなっています。
他のポイントサービスとの違い
ANA Pocketは、他のポイント還元サービスと異なる特徴を大きく3つ持っています。
1つ目が、移動に特化してポイントを貯められる点です。通常のポイントサービスではショッピングやカード決済がメインですが、このアプリはただ移動するだけでポイントが加算されるのが大きな強みです。
2つ目に、ANAマイルとの連携性の高さも他にはないメリットとなっています。出張や旅行で飛行機を使用する人は特にメリットを受けられます。
最後に、ANA以外のサービスにも利用できる点です。基本的には他社製品の割引券がほとんどですが、ラインナップは割と豊富なため、ライフスタイルに合ったサービスを調べてみるのも良いかもしれません。
ポイントを貯める方法
ANA Pocket内でポイントを貯める方法は、大きく2つです。
①移動する
徒歩や自転車、電車、車、飛行機など多岐にわたる方法で移動すれば、ポイントが貯まります。それぞれの移動手段やプラン(※)に応じて1㎞あたりに付与されるポイントが設定されています。
※無料プランと有料プランがあり、有料プラン「ANA Pocket Pro」は月額550円でより効率的にマイルなどを貯めることができます。
②デイリーチャレンジ
毎日、移動手段ごとにデイリーチャレンジ(=ミッション)があり、それを達成するとポイントが付与されます。
2024年11月27日のアップデートにより、動画広告を視聴するたびにミッション達成時に貰えるポイントが増える「ブースト機能」が追加されました。
これにより、たった500m移動するだけで最大650ポイントが付与されます。
【注意】1ポイント=1円または1マイルではない!
ANA Pocketで獲得できるポイントは、「1ポイントあたり1円」でもなければ「1ポイントあたり1マイル」でもありません。
あくまでANA Pocket内で貯め、それをマイルやその他割引券等の特典と交換するためのポイントです。
ちなみに、1,000ポイント貯めるとマイルが当たるガチャに1回挑戦すことができます。
ANA Pocketのやり方
それでは、ANA Pocketのやり方を説明します。
ANAマイレージクラブに入会(入会金や年会費は無料)
ANA Pocketアプリをインストール…と行きたいところですが、先にマイルを貯める準備が必要です。マイルを貯めるにはANAマイレージクラブに入会する必要があります。
なお、登録後に10桁のお客様番号が発行されます。この番号はANA Pocketの連携で使用します。
ANA Pocketアプリをインストールし、初期設定
ANAマイレージクラブへの入会が完了した段階で、ANA Pocketアプリをインストールします。その後、メールアドレスなどの初期設定を行ってください。
※もし、位置情報という設定画面が出たら常に許可(または常にON)にしてください。
GPS等の設定
ANA PocketはスマートフォンのGPS機能を活用して移動距離を計測しています。そのため、GPSは常にONにしてください。また、モーションとフィットネスもONの状態にしてください。
※GPSは常にONです!「アプリを使用中のみON」では、距離が正しく反映されません。
ANAマイレージクラブのアカウント連携
最後に、ANAマイレージクラブ入会時に取得した10桁のお客様番号を入力して連携してください。
アカウント連携: ホーム画面 ▸アカウント情報 ▸アカウント連携
これで準備完了!たくさん移動しましょう!
1マイルの価値(1マイル=〇〇円)
ここまで、”1マイル”という表記でご紹介しましたが、普段マイルを貯めていない人にとって、1マイルが何円の価値なのかピンと来ていないと思います。
そこで、ANAのとある便を用いて1マイル当たりの価値を算出しました。
8月の沖縄の便で検証(2025年8月1日&同年8月4日)
この35,420円の飛行機代に対して、何マイル必要かを次の3ステップで確認します。
シーズンの確認
基本区間マイレージの確認
必要マイル数の確認
上記3ステップより、2025年8月1日~同年8月4日に沖縄に行くためには、往復で24,000マイルが必要であることがわかりました。つまり、24,000マイルあれば35,420円分の飛行機に乗ることができるため、
1マイルあたり約1.47円の価値があることがわかりました。
※離着場所や時期によって、1マイル=5~10円以上の価値になることもあります。
1ヵ月の利用結果
それでは、1マイルあたりの価値もわかったところで、いよいよ私が実際にANA Pocketを1ヵ月使用してみた結果を発表します!
【前置き】
・2024年11月1日から11月30日の1ヵ月間で検証
・普段は在宅がメインで、週に2回程度電車移動がある(片道約1時間前後)
・ランニングが趣味のため、獲得ポイントの半分以上が徒歩(ランニング)によるもの
・月額550円の有料会員(ANA Pocket Pro)として検証
無料会員でもマイルを貯めることはできますが、マイル獲得効果が薄いため、有料会員としてコストパフォーマンスを検証しました。
1ヵ月で実際に貯まったマイルの総数
先に結果をお伝えすると、731マイルを貯めることができました!
上記でご紹介した価値に当てはめると、
731マイル = 約1,074円以上の価値
この金額がたった550円で獲得できたことになるため、コスパが良かったということになります。
率直な感想
率直に高いコスパだなと感じました。
上記の通り、航空機の予約時期によっては1マイル5円以上の価値にもなるため、場合によっては5,000円以上の価値も期待できます。
ただし、不便な点を挙げるならば、ポイントを貯める方法の1つであるデイリーチャレンジの参加に5秒~10秒前後の動画広告を視聴しなければならない点が少々面倒だなと感じました。
ですが不便に感じたのはこのくらいで、その不便さを我慢しても余りある結果が得られたと思います。
通勤・通学でどれだけマイルが貯まるか
毎日30分通勤・通学する場合、通勤手段にもよりますが、1日あたり300~500ポイント前後貯まります。そこにデイリーチャレンジに参加すると1日だけで2,000ポイント以上貯まる場合もあります。
これを踏まえると、
1日あたり2,000ポイント =14マイル~
=1ヵ月60,000ポイント =420マイル~ ≒617円~
となり、月額550円を優に超える計算です。
※1マイル=1.47円換算
※1,000ポイントあたり7マイル以上が当たりますが、運が良ければ10ポイントや50ポイント、最大で10,000マイルが当たります。
本記事をお読みいただいている方のほとんどが、公務員や公務員を目指す学生など通勤・通学が必要なかたが多いと思います。
通勤や通学は大変だと思いますが、日々の移動だけで飛行機で旅行に行けると考えたら、なんだかやってみる価値はありそうですよね!
ANA Pocketがオススメな人・オススメでない人
1ヵ月使用してみた結果を踏まえ、ANA Pocketがオススメな人・そうでない人の特徴をご紹介します。
私は普段からランニングを行っているため、特にポイントやマイルが集まりやすい傾向にありました!
まとめ
ANA Pocketは移動するだけでポイントが貯まり、そのポイントをマイルなどに交換できるサービスです。
飛行機利用者だけでなく、日々の通勤や通学、散歩やランニングといった日常の移動がマイルやポイントに変わる仕組みは、これまでにない魅力的な特長といえるでしょう。
ただし、獲得したポイントやマイルの価値が期待とは少し異なる場合がある点には注意が必要です。一見大きく貯まったようでも、それが実際にどれだけの価値に変わるかを理解しておくことが重要です。
まずは無料プランから始めてみて、楽しみながら継続できそうであれば有料プランに加入してみるのが良いでしょう。
・通勤や通学などの移動が多い人
・ランニングや自転車が趣味な人
▸ポイント還元が高いため
・多少の動画広告は我慢できる人
・旅行などが趣味の人
・ANAを使う頻度が高い人