今回は、【FP(ファイナンシャルプランナー)3級取得後の目標設定】についてお伝えします。
FP3級を取得した後のスキルアップ、ステップアップについてお考えの方も多いと思います。真っ先に思い浮かぶのが、FP2級の取得です。
しかし、3級取得に至った経緯は様々あるかと思います。この記事では、3級合格後のおすすめのスキルアップやステップアップの選択肢について、例を交えながら分かりやすく解説していきます!
FP3級後のスキルアップについて
FP3級を取得した方が次に目指すステップは、次の4つのどれかに当てはまるのではないでしょうか。
- FP知識と共通する他の資格を取得する
- 実務経験を積める仕事への就職・転職
- 家計支出の改善
- FP2級への挑戦
それぞれ詳しく見ていきましょう!
①FP知識と共通する他の資格を取得する
FPはお金についての制度や知識を幅広く学べる資格です。
税理士のような独占業務はないため、それだけでは仕事に繋げにくい面もありますが、幅広く学んでいるぶん内容が他の資格に共通するものが多く、FP3級を足がかりにしてより深く専門的に学んでいくステップとすることができるんです。
もしあなたが6つの試験科目の中で「ここを深く学んで活かしていきたい!」と意欲を感じるものがあれば、ぜひそこを掘り下げてみることをおすすめします!
FP資格と相性が良いと言われている資格としては、以下のものがありますので、表を参考にして、考えてみてくださいね。
おすすめの資格 | FP3級試験科目 | 共通する内容 |
・消費生活相談員 ・簿記 |
ライフプランニングと資金計画 | ・FPと倫理 ・FPと関係法規 ・ライフプランニングの考え方・手法 ・社会保険 ・公的年金 ・企業年金・個人年金等 ・年金と税金 ・ライフプラン策定上の資金計画 ・ローンとカード ・ライフプランニングと資金計画の最新の動向 |
税理士 |
タックスプランニング | ・日本の税制 ・所得税の仕組み ・各種所得の内容 ・損益通算 ・所得控除 ・税額控除 ・所得税の申告と納付 ・個人住民税 ・個人事業税 ・タックスプランニングの最新の動向 |
生命保険業界共通試験(保険外交員など) | リスク管理 | ・リスクマネジメント ・保険制度全般 ・生命保険 ・損害保険 ・第三分野の保険 ・リスク管理と保険 ・リスク管理の最新の動向 |
・銀行業務検定試験 ・外務員資格試験(銀行員、証券会社員) |
金融資産運用 | ・マーケット環境 ・預貯金・金融類似商品等 ・投資信託 ・債券投資 ・株式投資 ・外貨建て商品 ・保険商品 ・金融派生商品 ・ポートフォリオ運用 ・金融商品と是金 ・セーフティネット ・関係法規 ・金融資産運用の最新の動向 |
宅地建物取引士(宅建士) | 不動産 | ・不動産の見方 ・不動産の取引 ・不動産に関する法令上の規制 ・不動産の取得・保有に関する税金 ・不動産の賃貸 ・不動産の有効活用 ・不動産の証券化 ・不動産の最新の動向 |
・公認会計士 ・司法書士 |
相続・事業承継 | ・贈与と法律 ・贈与と税金 ・相続と法律 ・相続と税金 ・相続財産の評価(不動産以外) ・相続財産の評価(不動産) ・不動産の相続対策 ・相続と保険の活用 ・相続・事業承継の最新の動向 |
FP3級の不動産の分野で出てくる知識は、「宅地建物取引士(宅建士)」の資格試験でも共通する箇所が出てきます。
そのため、ダブルライセンスとして取得する上で、宅建士はFP3級で学んだ知識を勉強の足掛かりにしやすい資格の一つと言えるでしょう。
また、宅建士資格を取得した場合も、FP資格を持っていることは不動産分野だけにとどまらない幅広い知識を持っている人材として見られますから、よりプラスアルファとして相乗効果が期待できるでしょう。
②実務経験を積める仕事への就職・転職
FP試験で学んだ内容を活かせる職種に就職するという選択肢もあります!
FP3級は合格率も高く、難易度もそこまで高くはないため、履歴書に書けるほどのアピール材料にはならないのではないか?とお考えの人もいるかも知れません。
ですが、お金について自ら積極的に学び、様々な制度について幅広い知識を持った人、という事実は採用側にとっては十分にプラス要素になるものです。
もし学んだ内容を活かした仕事をしたいとお考えの人は、以下の表を参考にして、ぜひ履歴書や面接等で、FP3級資格取得で得たポジティブな経験を伝えていってください!
業種 | 対象の職種 |
金融機関 | 銀行、保険会社、証券会社、クレジット会社、商品先物取引会社 など |
保険会社の代理店 | 保険会社の代理店 など |
士業系 | 税理士、公認会計士、不動産鑑定士、宅地建物取引士、社会保険労務士、中小企業診断士、弁護士、司法書士、行政書士 など |
会計事務所 | 会計事務所 |
不動産、建築関連 | 不動産会社、建設会社 など |
投資顧問関連 | 投資顧問会社 |
生活協同組合などの共済関係 | 生活協同組合、県民共済 など |
一般事業会社および官公庁 | 福利厚生担当者および、金融・財務・経理担当 |
商事会社やコンピュータ会社 | 商事会社の商社金融担当者、商事会社やコンピュータ会社等の金融機関営業担当者および、ソフト開発担当 |
FP3級資格を履歴書に書くポイントについては、『【履歴書に書ける?】FP3級(ファイナンシャルプランナー)のアピールポイント』の記事で詳しく解説しています!
③家計支出の改善
FP知識を活かせる実践の場所として、家計支出の改善が最も実践しやすいことだと思います。
FPを学んだことで、以前よりも様々な制度についての知識や理解が増していると思いますが、そうすると自然と家計の見直しについても意識し始める人が多いのです。
ぜひ、通信費や加入している保険の見直しなど、FPで学んだ知識や理解を使って、より良い家計管理の改善を行ってみることをおすすめします!
①保険の見直し
保険証券などを見て、加入している保険金の保障額がどれくらいになるのか、改めて計算してみる。
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自分のライフプランから考えた必要な補償額を計算してみて、必要以上に余分な保険に加入していないかを再度チェックする。
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見直した結果、明らかに余分に加入している保険があったので解約を行った!
②毎月の固定費の見直し
家計簿アプリや金融庁のHPで公開されているシミュレーターを使い、毎月の支出で多すぎる固定費がないかをチェックする
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スマホの毎月の通信費7,000円×12か月=72,000円(/年)が高い
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格安SIMに切り替えることで、年間の通信費を削減することができた!
④FP2級への挑戦
3級を合格したあとに、よりファイナンシャルプランの知識や理解のレベルを上げたい、と感じている人は、FP2級受検に挑戦することをおすすめします!
2級になると学ぶ範囲も広くなり、更に深い知識や理解が問われるため、難易度も上がりますが、よりファイナンシャルプランニングの知識の力がつくことは確かです。
また、3級の内容がレベルアップしたものが2級ですから、3級合格直後はもっとも2級の合格に近い状態と言えるのです!
鉄は熱いうちに打て!FPライトでは2級の勉強方法についての記事も豊富にありますので、受検を考えている人はぜひ参考にしてみて下さい。
まとめ
FP3級は比較的容易に合格することができ、生活に役立つお金の知識を身につけることができるライセンスです。
ぜひ、これまで学んだ内容を基礎として、さらに素晴らしいファイナンシャルプランナーとして様々な形で成長していけるように、引き続き学び、実践を続けていってください!